seek for sounds, step into forms...

* * * * * 色とともに生きる共感覚者から * * * * *

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

共感覚の多様性

共感覚の知覚パターンの一つに「文字に特有の色を感じる」ものがある。
この現象は口で説明すると必ず誤解されるが、絵にするのもかなり難しい。
視覚化しても、当事者の私は「上手く表現できた」とは決して言えない。
複数の事象が重ね合せられたものをどうして一つにしてよいものか?
表現したい強い思いと、その表現マナー(方法)を疑っては揺れ動く。

そんなもんで、忠実にこの現象を表現することをいつも躊躇するのだ。
そもそも文字の色を非共感覚者が感じていないと知らなかったらのなら、
文字の色をアートとして具現化すること自体違和感を覚えることなのだから。
誰でも同じ色でアルファベットや仮名・漢字を読んでいるものと思っていた。
英語のリスニングは色で発音を聞き取るものだと信じて疑わなかった。
「共感覚アート」と言って大々的に作ることは申し訳ないとさえどこかで思う。

まあしかし、表現できる者が表現しなければ永遠に謎のままの共感覚。
どこからともなく湧いてきた使命感や義務感によって生きるために描いては
共感覚は自分になどは勿体ないものだ、とつくづく反省させられる。
文字の色の共感覚、これがどれほどに壮大なものか証明できるのだろうか?
現象そのものが3次元だから、薄っぺらいデジタルな解像度は答えてはくれない。

さてさて、文字の色を知覚することについてもう少し具体的なことを
書き進めてみようと思う。でなければ、ただの戯言使いになってしまうのさ。
手始めにこんな絵を掲げてみることにしよう。

jpgrapheme1


小倉百人一首から一つ選んで着彩した。光孝天皇の読んだ句とされる。
純粋に共感覚色を楽しむために、私の好きな歌はあえてここでは選んでいない。
共感覚アート、とは単に言えどこのような共感覚の文字・数字の色に関する作品は
感覚としての表現を堪能するものと私はみなしている。恣意性がほぼゼロですから。

肝心な文字の色の見え方は曰く言い難い。インクの色とは少し意味が違うから。
本なり新聞なりに印刷された黒インクは、当然のことながら黒インクとして感じている。
共感覚の色は、それとはまた別に脳内の視覚情報を処理する部位が知覚する。
このため、黒いインクの色と共感覚の文字の色を同時に両方知覚していることになる。
文字の形状を認知した(見た)ことに対して、自分の脳が信号を出して教えてくれる。

文字そのものから出る色の光がついており、そのまわりに色の光線がふわっと広がる。
上の画像では文字の色は黒のままにして、広がる光だけを抽出して表現してみた。
私の場合、漢字と仮名文字は柔らかい光を発するのに対して、数字やアルファベットは
どちらかといえば湿り気のある、強い光を放つ。何も、和のイメージを文字が語る訳ではない。

子どもの頃の学習プロセスが、文字の色の強さや多さに大きく関りがあるからだ。
たまたま私が小さい頃に西欧に住んでいたことがあり、横文字の学習が先だったため。
オランダという国で現地校に通っていたことにより日本語の文字は変則的な学び方をしている。
それゆえに日本語の文字の大多数、特に漢字はグレー・赤・黄色系の配色が多いのに対し、
数字とアルファベットは鮮やかな強い色合いで色調も割に偏りがない。

西洋言語の色はいずれ表現することにして、ここでは日本語の文字について。
この百人一首を私が初めて覚えたのは中学校一年生の頃。ごく標準的な出会いだ。
学校の行事のために国語で習うまでは坊主めくりをしたことしかなかったのだから。
記憶力は結構よい方なのに意外や意外、これの暗記は苦労、いや挫折している。
音声を捉える色聴共感覚と形で捉える文字の色の共感覚に大きな違いがあるから、
逆に色の多さに混乱していて、イベントとしてはあまりいい思い出ではない。

今となっては笑い話であるが、このことから当時の私の共感覚がまだ発達段階だったと
推測できるのは実に興味深いこと。ちなみに、今回の一首は音と形の色の複合表現にしている。
平仮名と片仮名も形だけの共感覚と発音の共感覚とでは色がかなり違っていたりもする。
ここで思うに、この私の文字の色の共感覚は複数の言語の中で幼少期を過ごしたことで
偶然に生まれた多様性なのだろう。神のいたずらとは言い難いが、本当に神秘的に感じる。
  1. 2008/04/09(水) 00:51:30|
  2. もじいろ おといろ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<つかめない形 | ホーム | 色を纏って生きること>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://levenmetkleuren.blog45.fc2.com/tb.php/4-c7d32f6a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

178773

Author:178773
ある共感覚者のひとりごと。

カレンダー

03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

最近の記事

月別アーカイブ

カテゴリー

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログ内検索

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。