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* * * * * 色とともに生きる共感覚者から * * * * *

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マイノリティを生きる意味

共感覚者として生きているのは愉快なこともある反面、悲しいことにも度々遭遇するもの。
"プラマイゼロ"なら許してやろう、と思うことで何とか遣り過ごすことも結構あったりする。
どのような出来事に負の感情を背負ってしまうかは、共感覚者同士で共通項もあるだろう。
その一方、マイノリティとして生きることへの認識のヴェクトルは個々人で違っていて当然だが、
その差が歴然としていて驚くことも時々ある。どんな意識が、どのようにして生まれるのか。

多くの場合、共感覚者自身が"共感覚"という名称を知るのは衝撃的な出来事かと思う。
子どもの時にごく自然な形で家族から教えられるならば、それほど幸運な話もないのだろう。
がしかし、現実には偏見や中傷に遭ってから自分の感覚名と遭遇する者もいる訳であり、
共感覚者を認知することや、その後の心構えを築くことが苦痛となる人もそれなりに居る。
マイノリティを認知するプロセスというのは、思いの外複雑な構築物なのではないだろうか。

兎角、出る杭打たれる日本社会では自らが少数派に加わることすら受容出来ない人も多い。
他者と同じものを共有したいのはヒトとしての在るべき本能の一つとも言えるが、一方で、
あまりに集団の論理にこだわり過ぎるのもおかしな話だと私は思う。孤独も愛すべき存在。
事物の"状態"にはバランスというものが付き纏うはずであり、固有性もそれ相応に必要だ。
自分が共感覚者として生きるのには何らかの理由がある、そう考えると私は気が楽になる。

思い返してみれば、私が共感覚を知ったのは衝撃的どころではない瀕死の環境下であり、
"ふざけるな!"と叫びたかった。きちんと共感覚体験を他者に話して来たにも関わらず、
誤診され、体もボロボロになっているのに誰も教えてはくれず、結局探し当てたのは私自身。
何でも、私がカムアウトしても大多数の者は"ビョーキの延長"と疑って信じちゃくれなかった。
そんな訳で、それ以上落ちていく場所もなかった私は逆に奮い立たされたのかもしれない。

他者に有無を言わせず、"あれが共感覚者だ!"と信じ込ませるほどのヤツになってやる!
と密かに意気込んでいたのだろうか。もちろん、当初は恐怖心も強いので上手くは行かず、
自分がどうすれば"共感覚者として生きる意味"を証明出来るか、からっきし自信がない状態。
結局のところ、誤診されるよりもずっと前から続けていた共感覚アートの制作に立ち返ることで
ヒトとしても共感覚者としても息を吹き返すことが出来たのではないかと、今になって思う。

元来、帰国子女となった時点でマイノリティとしての人生を歩み始めていたこともあってか、
私の場合には"一人"になることにあまり躊躇いがなかった。一人の楽しさも味わいたいし、
トイレも墓場も手を繋いで行くようなニンゲンにはなりたくないのは常識の範囲内だと思う。
周りに理解されないことで不平不満を言い始めたら、恐らく私はこの星を追放されるだろう。
外国に暮らせば他者からヘンと思われることには慣れるものであり、辛抱強さも養われる。

共感覚者でありながらこんなことを申すのは些か愚かとも思えるが、共感覚の理解自体、
そこまで完璧なものとならなくても良いと私は考えている。ではどこまでを目指すべきか。
知覚現象としての正しい認知、現時点ではそれで十分にさえ感じられる。というのも何も、
共感覚は当事者ごとに感じるものも表現するものも異なるので、非共感覚者の側に対して
事細かに想像してもらうなど、どだい無理な話。共感覚者同士でも、誤解し合うのだから。

ある程度強くないと共感覚者は生きられない、これは物理的にも心理的にも当て嵌まる。
かく言う私も、共感覚が多過ぎることで体を壊すこともしょっちゅうである。だからと言って、
共感覚者を"引退"しようとも思わないし、そんな我侭は許されていないとすら思えて来る。
死物狂いで共感覚を奪還したのも稀有な話だが、その後に卑怯な真似が出来たものか。
立ち上がることなくして共感覚が世に知れ渡ることも無く。彼方も闘ってくれるだろうか。

Anonymity in the forest
  1. 2009/07/15(水) 00:23:27|
  2. 共感覚/synaesthesia
  3. | コメント:0
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ある共感覚者のひとりごと。

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