seek for sounds, step into forms...

* * * * * 色とともに生きる共感覚者から * * * * *

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苦痛は宙に舞うだろうか

表現如何で幾らでも美化されてしまうが、現実の共感覚の中には苦痛を生じるものもある。
所詮は感覚なのだから、これは致し方ない話ではないか。痛覚が上手く働かない状態とは
考えてみれば危険なのだから、共感覚も同様の感覚としてそこに在るというだけのことだろう。
不快感もあれば、快感もある。耐え難い痛みもあれば、ずっと感じていたいような感覚もある。
では、共感覚の負の側面をどのように迎えることが出来るのか。一度は考え直したい話題だ。

不快感を避ける・消すための努力というのは、誰でも当然のこととして日常の中で行なうもの。
共感覚ではない一般の感覚における不快感・苦痛というのは、大概の場合"一般論"として
社会に受け入れられているので、多数派の現実を口にして逆に戸惑うこともないものである。
対する共感覚における不快感はまるで異なった性質を持つ。当事者本人の知覚世界では
マイナス要素であるのに、他の共感覚者にとっては快感ということも決してない訳ではない。

非共感覚者の中に居れば、これは尚のこと違和感をもたらし、ともすれば自己嫌悪にも陥る。
そういった齟齬は共感覚者自身の感性世界の形成にも多いに影響を及ぼし得るものであり、
どこかしら社会生活で疎外感・孤独感を抱き始めるものだろう。私にとってもこれは現実だ。
そんな時に自分自身の感覚を肯定すべきか否かで悩み苦しむのも当然か。と同時にこれは
共感覚者としてどのように生きるか、というやや重苦しい岐路にも差し掛かった瞬間とも思う。

私の経験上、他者の人格・風貌→色彩といった人間自体を包含した共感覚に関してだけは
自分の感覚を捨てることにしている。「あの人は共感覚的に黒くて怖いから避けておきたい」
などと本人が思うのは勝手だろうが、だからと言って他者の人格総てを知らずに共感覚で
判断してしまうのは非常に愚かなことだと私は思う。というのも、共感覚はオーラではない。
そして、物理的要素から生じた不快感を極度な思い込みに変換してもいけない話だろう。

共感覚により生じる第三者への心理的不快感も悩ましい問題である。がしかし、当人の
生命活動の中で痛みや苦しみをもたらす共感覚の知覚ともなれば、より一層つらいものだ。
非共感覚者にとっては何でもないはずの行為でも、共感覚者の場合には事情が異なる。
日常生活を送ることそのものが自分自身を苦しめている、これがどんな意味を持つかは
想像を超えた世界だろうか。遣る瀬無い感情と闘う自分の姿、決して笑うことは出来ない。

音を聴いたり、文字を読んだり、人と話したり・・・。どれも当たり前過ぎて疑いたくもないが、
私自身にとってはこれらが痛みをもたらすこともある。心地良いことや楽しいことであっても
苦痛と常に隣り合わせ。慣れた今では悲劇とも思わないが、やはり悲しい時もたくさん在る。
だが、私の場合には理解する・しないの範疇を超えた事象も多いため他者にも期待出来ない。
その代わり、自分の身体に何が起こっているのか知識として知ることが救いともなっている。

現実、打ち明けられるような悩みも在ればそれさえ控えてしまう共感覚の苦痛も存在する。
一方的に痛みや不快感を避けていても生きては行かれない、そういうことも在るのだろう。
正負の関係を解消して、ただ感覚や存在そのものだけ認識する状態に到達するということ。
ある人物に"ヒトの脳はつながっているのだから"と言われただけで私の心が癒えたのは
何も誇張ではない。実際、共感覚者は複雑さを学んでこそヒトを生きたことになるのだろう。

Tot het hele einde...
  1. 2009/08/02(日) 01:03:55|
  2. 共感覚/synaesthesia
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